早稲田EX 公開講座「チャップリンとヒトラー、そして現代」(3回目)[2016.9.10]

20160911  昨日、3回目に参加しました。

  3回目は、映画「独裁者」が制作された1937年~40年の歴史をひも解きました。自分が響いたポイントは、こんな感じ。あと、講義開始の余談として、講師の母校、京都大学の森毅教授の話がありました。自分は、テレビのコメンテーターの印象しかありませんが、いろいろ伝説があるんですね。
(URL)
  nabokov7; rehash : 京大の入試の採点って、消しゴムで消した跡まですかして見るって話、知ってる? 
  森毅先生の思ひ出 ( 大学 ) – inachangのお気楽な投げ釣り覚書 – Yahoo!ブログ 

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○「独裁者」をやろうとした理由
 ①アレクサンダー・コルダの薦め
 ②(息子の回顧)ドイツで「黄金狂時代」上演禁止
 ③(アイヴァー モンタギューの回顧)「ユダヤ人はあなたを見ている」の本を贈る
  [①の補足]
  チャップリン、自分のキャラクターをどうするか考えていた
  (理由)
   サイレント:動く絵の芸術(映像スピードを変えられる)
   トーキー:音が付く(映像スピードを変えられない)
         → ギャク映画には向かない
         → 言葉のギャグ(マシンガントーク)に向いている
  「独裁者」は、今のキャラクターを壊さずに進めることができる
   ・チャーリー:サイレント映画のイメージ
   ・ヒトラー:デタラメドイツ語(新キャラクタ)
  [②の補足]
  「黄金狂時代」は、政治映画ではないのに禁止された
   →ファシズムが「笑い」を禁止したことへの対抗
  [③の補足]
  「ユダヤ人はあなたを見ている」
   ・ナチスの宣伝本(ベストセラー) [誰がユダヤ人を書いている]
    ユダヤ人ではチャップリンも含まれていた
   ・筆不精のチャップリンから返信が
    →一言「本をありがとう」
   (余談)
     チャップリンの出生をめぐる本日の虚偽報道について|人間の大野裕之     

○映画のトレンド
 1930年:スクリューボール・コメディ(言葉のギャク)
  (URL)
    スクリューボール・コメディ – Wikipedia     
 1934-68年:ヘイズ・コード(自主検閲コード)
  (URL)
    ヘイズ・コード – Wikipedia    

○今を映画の題材にするのは画期的
 ・昨年、戦後70年、それを題材した映画がつくられる
  <例>
   日本のいちばん長い日
   母と暮らせば
 ・一方、3.11を題材にした映画はほとんどない
  今を題材にするのは、憚られる傾向にある
 ⇒今を直接描こうとしたのが、チャップリンの「独裁者」
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  来週は最後の講義。現代とどのように関連付けるのか、楽しみだなぁ~

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