早稲田EX 公開講座『誰が「イスラーム国」を育てたのか?』(2回目)[2017.7.29]

20170801  2回目のテーマは「中東地域における紛争」です。

  今回も、知らず知らずに陥っていた「思考の罠」に気づきました。それは、「イスラーム過激派がいるから紛争がおきているわけではない」ということです。今まで、中東紛争のニュースは「イスラーム過激派は、何でそんなことをするのか?」という見方でした。今後は、ちょっと見方が変わりそうです。

・イスラーム過激派と中東紛争
  イスラーム過激派と彼らがもたらす害悪は、中東やその他の地域における紛争や社会的矛盾の「結果」であって「原因」ではない。
  イスラーム過激派の振る舞いは、『後天的』に身につける思考行動様式。
    ↓
  紛争、その他の弊害が『先天的』要因によって決まるのであれば、解決する努力、分析する必要はなくなる。
  しかし、ユダヤ人とアラブ人は『先天的(生まれつき)』に争う、と言っている人が多い

   ⇒「三毛猫」と「黒猫」が路地裏で争っているのは『先天的』なことではない
        縄張り争いなど『後天的』なこと

・中東紛争のキーワード
   – サークス・ピコ協定
   – アラブ・イスラエル紛争
   – アルカイーダの成立
   – アラブの春

  ⇒中東において、政治目標を達成するための手段は「テロリズム」くらいしかなくなる
     既存の紛争や紛争地の状況が、かえって悪化した

・紛争の発生と解決策(特効薬はないが…)
   人工国家:植民地時代に設定された人為的な境界に基いて新たに独立した国家
      →中東なアフリカ諸国での本質的原因としてあげられることが多い

   しかし、過去の歴史において「人為的な境界ではない国」はない
      例:複数の言語、文化 (ヨーロッパにも様々な言語がある)

   紛争を引き起こす政治・経済・社会的理由により注目すべき
   紛争の原因となる「差別体制」になる要因は、「宗派」「民族」だけではない
   (階級/地域/血縁などの亀裂の原因が捨象されがちになる)

 

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